会社設立・法人設立

一口に法人と言っても様々な種類が存在し、会社設立にあたっては、法律に規定された多種多様なメニューの中から企業の目的や目標に沿った法人形態を選択する必要があります。

日本において設立が認められている法人には、宗教法人や学校法人などがありますが、一般的によく目にしたり耳にしたりする代表的なものは、①株式会社、②合同会社、③特定非営利活動法人(NPO法人)、④一般社団法人の4つです。


①株式会社
株式会社とは、株式を発行して投資家から資金を調達し、その代金で事業活動を行なう会社をいい、国内にある法人の中でも圧倒的に数が多く、法人の中でも最も馴染みのある法人と言えるでしょう。

株式会社は、株主がその会社の所有者(オーナー)であり、その利益は各株主に分配されます。株主がオーナーであるので、重要事項(取締役・監査役の選任・解任など)は株主総会で決定することになりますが、細かな経営については代表取締役や取締役などの経営者へ権限をゆだねています。


②合同会社
合同会社は、2006年に施行された会社法によって定められた比較的新しい法人の種類で、株式会社とほとんど同じ特徴を持ちます(最低資本金の額、出資者の責任など)。近年では、(1)株式会社と比べて少ない費用で設立が可能、(2)柔軟な機関設計が可能等の理由からその数は飛躍的に増えてきています。

会社設立時の相談で一番多い質問が「合同会社と株式会社の違いは何ですか?」というものです。
簡単に言えば、(ⅰ)社会的信用(金融機関からの信用など)、(ⅱ)設立時の費用の2つの点で両者は大きく異なります。合同会社の場合、株式会社に比べて登録免許税が低いため、合同会社の方が株式会社よりも設立しやすいというメリットがある一方、金融機関の借入審査はまだ株式会社よりも厳しいというデメリットがあります。

その他にも、取締役の任期(合同会社は会社法に定めなし)、定款認証(合同会社は不要)などの違いがあります。


③特定非営利活動法人(NPO法人)
NPO法人とは、特定非営利活動法人のことをいい、特定非営利活動法人法でその活動内容が20の分野に制限されています(「まちづくりの推進を図る活動」「学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動」など)。

また、設立には多くの要件を満たさなければならず、設立までに約半年を要すなど、摂理率するのに手間と時間が掛かる法人と言えるでしょう。


④一般社団法人
一般社団法人とは、社団法人のうち、「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」に基づいて設立されるものをいい、営利を目的としない活動を行っています(非営利法人)。

一般社団法人は公益認定が不要で、活動の制限がないという点でNPO法人と異なります。



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