「決算」と「確定申告」は一見すると同じように思えるかも知れませんが、それぞれが異なる意味を持っています。
ここでは決算と確定申告の違いについて、簡単にご説明します。
そもそも決算とは、一年間の売上や仕入、諸経費などを確定させて棚卸などの決算処理を行い、利益を確定させる一連の作業のことをいいます。ここでの一年間とは、個人事業主の場合は1月から12月までの一年間、法人の場合は定款によって定められた1会計期間となります。
そして確定申告は、決算で確定した利益をもとに個人なら所得控除(扶養控除など)や税額控除(住宅取得控除等)を、法人なら税務調整(交際費などの経費)を計算し、それぞれ納税額を確定させて税務署に申告する一連の作業のことをいいます。
確定申告で個人と法人で差が発生するのは、それぞれに関わる税法が異なるためです。個人事業主の場合、確定申告をして支払う税金は所得税となります。そのため、収入から諸経費を引いて算出された所得に対し、累進課税されるだけで個人事業主は済みます。
しかし、法人が支払う税金は所得税ではなく法人税ですから、関わる法律が法人税法となります。法人税法では、単に収益から費用を引いて課税所得を出すというのではなく、そこから法人税法上の益金と損金になる部分を調整するプロセスがあるために差が生じるのです。
こうした決算と確定申告の違いを踏まえた上で、税務処理は行いましょう。
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