会社の名称の決め方

会社名(商号)は基本的に自由に決めてよいものですが、好き勝手にどのような名称を用いてもよいというわけではなく、守るべきルールがあります。以下で詳しく見ていきましょう。

商号の4つのルール
①商号の前後に「株式会社」「合同会社」「合資会社」「合名会社」を入れる
会社は、その会社の形態が明確にわからなければならず、例えば、「株式会社○○」や「××合同会社」のように、商号の前後に会社の種類を入れる必要があります(「○○株式会社××」のように、名称の間に入れることも不可)。

また、株式会社であるのにもかかわらず、合同会社という文字を含めるなど、真実に反する名称を用いてはいけません。


②使用できる文字には制限がある
会社名(商号)に使用できる文字には制限があります。

会社名(商号)に使用できる文字は、
・漢字
・ひらがな
・カタカナ
・ローマ字(大文字・小文字可)
・アラビア数字(0～9)
・一定の符号(「&」(アンパサンド)、「’」(アポストロフィー)、「,」(コンマ)、「-」(ハイフン)、「.」(ピリオド)「・」(中点)など)

もっとも、「123株式会社」のように数字しか用いていない場合や、「合同会社・・・○○」のように符号が連続する商号は認められません(あくまで、符号は文字をつなぐ目的として使用される)


③特定の業種を表す用語には制限がある
銀行業や信託業などを行う特定の会社以外は、「銀行」や「信託」といった用語を用いることは出来ません。

「銀行」や「信託」以外で禁止されている用語には、
・財団
・病院
・大学
・保険

などがあります。同様に「支店」や「支部」など、会社の一部を表す用語を商号に入れることは出来ません(例えば、「○○支店株式会社」など)

また、当然のことですが、公序良俗に反する名称を用いることは出来ません。


④有名企業と同じ商号は避ける
「楽天株式会社」や「ソニー株式会社」という会社名で登記することは、所在場所さえ異なれば可能です。

しかしながら、その名称を用いることで、取引相手が本物の有名企業と勘違いして取引してしまい、その有名企業が損失を被る可能性があります。

また、その名称を濫用することで、その有名企業の信用が落ちてしまうことにもなりかねません。

そのため、相手先の会社から不正競争防止法に基づき訴えられる可能性があります。

よって、出来る限り、誰でも知っているような有名企業と同一の社名は避けるようにしましょう。


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